(1) こんなお店知ってる?
古くから地域に住む人たちの記憶によって作られた大正末期頃の地図を見ると、現在では聞き馴れないお店が出てきます。どんな内容か調べてみました。
【紺や】
藍染めをする染め物やのことをいう。
当時は半纏や股引きなどを紺色に染めるのが多かった。
【拝みや】
成田山の不動明王を信仰していた講のひとつで、人々の悩みなどを聞いて祈祷していた人。
【カッパの干場】
あの河童ではなく、昔の雨合羽のこと。番傘に使うような油紙を作っていた作業場で、大きな和紙に柿渋や桐油などを塗って干していた場所。
※合羽
雨具兼防寒具の一種
16世紀中期、南蛮文化とともに宣教師によってもたらされ、戦国武将から武士、町人と広まった。江戸時代から明治時代にかけて流行。
語源は、ポルトガル語のCapa(外套)のあて字です。
丸合羽(円形)、袖合羽(着物仕立て)、懐中合羽(紙製のにわか雨用に携帯便利なもの)などの種類があります。
材質は、主に防水加工を施したもめん、ラシャ、桐油紙、化学繊維などです。(講談社大百科事典より)
【木舞や】
荒壁を塗る前の下地として使う竹を細かく割って壁の基に貼る仕事。
【しき抜きや】
昔の地場産業として栄えたそばの皮をむいていた。
【唐臼や・唐箕や】
唐臼は大きな木の臼のことで、臼を地に埋め、横板にのせた杵の一端を踏み放すと他の端が落ちて臼の中の穀物をつく装置。唐箕は農具のひとつで、風力を使い穀物を精選して籾殻などを除去。いずれも精米屋であったと思われます。
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