(3) 夜鳥
作家伊藤整(1905年〜1969年)は、昭和5年に中野町新町3838(本町6丁目)で新婚生活を始め、昭和9年に千代田町38(本町5丁目)に転居しました。「夜鳥」は昭和11年2月に執筆された随筆で、当時の千代田町(本町5 −40番)にあった釣堀のあたりの風景が書かれています。
「近所に釣堀があって、その西側は茅原でじくじくした沼地であり、更にそのまわりはずっと原っぱになって遠くには川があった。原っぱには道が縦横についていた。夜11時頃になるとその釣堀の上あたりの低い空で、げい、という夜鳥の啼き声がした。 ・・・青鷹か何かだという話であるが、首のあたりに毛の抜けた首の長い鳥らしいだみ声で、釣堀の魚を食いに来るのかとも思われたがが、水音はせず、声はいつも空のかなり低い処でするだけであった」
1,631平方メートの敷地にあった大小3つの池
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