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 鍋横物語 (第4章)  
  鍋横物語
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第1章
第2章
第3章
第4章
1 鍋屋横丁界隈
2 賑わいのあった鍋横商店街
3 銀杏が見ていた風景
4 地域の人の憩いの場
5 水車のある風景
6 川と田んぼ
7 地域センターの辺り
 (1) 地図から甦る思い出
 (2) 梟や鶴のいるまち
 (3) 十貫坂上のむかし
 (4) 仕事は盗んで覚えろ!
8 周年行事を迎えて
9 時代


(4) 仕事は盗んで覚えろ!

語り部:北原 久(昭和8年生)


 14歳の時、大工の丁稚奉公に行きました。つらい修行で、朝は4時起きで薪を使い飯炊き、片付け掃除と続きます。特につらいのは冬の雑巾がけです。水の冷たさといったら窓の桟を拭くと後が氷になる位でしたから。その後、大八車に材木を積み現場に行きます。
 登り坂で「あ、軽くなった」と思うと知らない人が押してくれている。人情がありましたね。帰りは残った切れ端を積みます。これが風呂焚き等の燃料になるんです。仕事は教えてもらうより自分で盗んで覚えろという世界でした。小遣い30円、休みは毎月1日、15日、正月とお盆のみです。7年間の年季奉公を終え昭和28年に手間取り(一人前)になり、数人で工務店から家を建てる手間受け仕事がもらえるようになりました。
 家を建てるのに30位の下職があり、とび職、こまい屋、瓦屋、経師屋、目立て屋等鍋横にもたくさんありましたが、今はほとんど無くなりました。


今はあまり目にしない大工道具


ちょうな



墨つぼ

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