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  鍋横物語
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第1章
1 鍋屋横丁界隈の変遷と現在
2 道の変化とまち
3 神田川の想い出
 (1) 夏は蛍・・・
 (2) 川の深さは・・・
 (3) まちに生きている川
 (4) 富士高校の辺りは雑木林だった
4 むかしお屋敷、いまは?
5 時の流れを見つめて
6 なべよこめぐり
7 まちを彩るみどり
 
第2章
第3章
第4章


(1) 夏は蛍…

唐沢政次郎・談


 今の子は何でもあるけれど、その頃は何もありゃしませんよ。だから、野生の物を採って食べるんです。神田川沿いにグミ採りとか。渋くて口の中が真っ赤になるんで川の水で口を洗ったりしましたよ。 トーナスのうらなりを茄でて食べるとかね。 それから瓜を生で喰う。神田川にはカタガイつて黒い貝がいっぱいいたんですよ。二枚貝です。 それを茄でて食べましたよ。


 夏の問は神田川で泳ぎましたね。川の水はきれいだったんです。水がたっぷりあってね。水車はあったしね。


 蛍なんていたもなにも夏になると田んぼのうえにザーツとでしたよ。 さかんに蛍とってね。学年で6年と5年かな。籠に蛍を入れて、二重橋まで持っていって放したんですよ。毎年、行事だったんです、あたしの小学校時分のね。行きは歩っていって帰りは電車。本郷小の記章も蛍でしよ.



中野本郷小学校の校章

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