本文へジャンプ
 
  鍋横物語
ホーム 施設案内 地域ニュース 運営委員会の活動 組織 地域団体紹介 リンク集
第1章
第2章
第3章
1 道・街道・道路
2 商いを通して見た街
3 空き地は社交の場
4 まちの情景・風物
5 まちが変わる ―関東大震災・第二次世界大戦によって―
 (1) 怖かった関東大震災
 (2) カッパの干し場
 (3) 買出し
 (4) バラエティに富んだ物売り(行商)
 (5) まちが変わった日
6 歴史を移す≪お題目石の移設≫
7 歴史を掘る≪転車台の現れた日≫
8 懐かしくありませんか?
 
 第4章


(3) 買出し

 語り部:池田セツ(明治40年生)


  鍋横のこの場所には、関東大震災の年に移ってきましたが、私の家の周りは畑が多く特にナス畑が多かったですね。また、軍人さんが多く住んでいました。戦中、戦後の食糧難の時代には中央線で国分寺まで行きそれからまた乗り換えて小川村という所まで買い出しに行きました。私が鍋横から来たというとうらやましがられたり阿波屋さんに奉公に行く人のためにみんなでお祝いをした、ということを聞いたときは何か晴れがましい思いがしました。サツマイモやカボチャを魚の干物やかつおぶしなどと交換してリュック一杯に背負って帰ってきましたが、とてもおいしかったことを今でも思い出します。だんだん昔から住んでいる方が少なくなって寂しくなりましたが、家族と仲良く暮らしていけるのは何よりもありがたいことと思っています。

    copyright©2013鍋横区民活動センター運営委員会 all rights reserved.